新条小学校へ校旗贈られる7月1日、濃い紫地に金糸の縫い取りや房も目映いばかりに鮮やかな校旗が校区の方より贈られました。校長先生のお話によりますと、荒木町の根来兼太郎氏より、昨年度の2月頃高山前PTA会長を通じて何か学校に記念として残るものをとのことにてご寄贈のお申し入れがありましたそうです。学校側としてしましては有り難く拝受、いろいろと考えた末、まだ、校旗がありませんので、校章制定を機に校旗をご寄贈していただくことに致しましたそうです。
寄贈者根来氏の談自分は元軍人として戦争に出ていたが、怪我一つせず帰ることができ、恩給までいただいているので、戦死したり、怪我をしたりした人達に比べ無事帰れたことを感謝する気持ちからいただいた恩給を一銭もも手をつけずに貯金していたが、このお金は自分のことには使わず、何か社会のためになることに役立てたいと常々思っていたところ、丁度新条小の講堂建設にあたり何か記念に形の残る物をとの想いで寄贈させてもらいました。。
(昭和43年7月19日発行 新条PTA新聞第26号より)

校旗制定昭和43年4月15日

校章きまる アイデアは後谷先生 昨年来から今年の初めにかけて新条校の校章の図案を募集いたしましたところ、多数のご応募を頂きご協力を深く感謝いたします。50数点の作品の中から学校職員、PTA実行委員により慎重審議を重ねて1点を選出。さらに、学校長、運営委員の意見を加えて若干補作し最終決定いたしました。
考案者後谷先生の談 この度図らずも拙案をご採択いただきまして光栄であるとともに甚だ恐縮に存じております。デザインの意図につきましては、別に仔細もございませんができるだけ本校の特色と教育の理想を端的に表現したいと考えました。
 3個の6角形は勿論本校の特色である蜂の巣校舎を表すと同時に、人間形成の3要素として「知」「情」「意」が何れにも偏らず融和して中央の円につながっています。つまり円満な人格の理想像を6角形と円を組み合わせて表現してみました。6角形に囲まれた3つ又模様は本校々名の由来でもあります条里制に因み「早苗」の形を表しています。円満な人間形成の教育理念の基礎の上に立って蜂の巣校舎教室の中からすくすくと伸びていく健やかな芽生えの姿、つまり、たくましい子ども達の生命力の象徴であります。このような意図を少しでもお酌み取り頂ければ幸甚でございます。
     (昭和43年3月19日発行 新条PTA新聞第24号より)

校旗

後谷定彦先生

完成直後の蜂の巣校舎